産業保健師の転職:志望動機の例文
前回は「志望動機の書き方」についてお伝えしました。
産業保健師になりたい理由、その企業でなければならない理由、将来のビジョンなど、様々な観点から志望動機をアピールすることができますが、実際に志望動機は、どのように書けば良いのでしょうか?
今回は志望動機の例文をご紹介します。
例文1 :子供の頃の経験による志望動機
私は、子供の頃から病気がちで、学校を休むことが多々ありました。そのため、看護師さんや医療に関わる仕事と接する機会が多く、自然と興味を持つようになりました。
また、病気になってから治療するのではなく、予防することで得られる健康の大切さに気付くことができ、産業保健師を目指すことに決めました。産業保健師の仕事に就くことができたら、多くの人に予防の大切さを伝えていきたいと思っています。
さらに、看護師としての経験もあるので、予防をすることでの医療現場の負担も軽減していきたいと考えています。
この例文では、保健師に対する志望動機だけでなく、医療現場に与えることの影響も含めており、幅広い視野を持っていることをアピールできます。ご自身の経験が元になっていることもまた、説得力になるでしょう。
また、病気の予防に目を向けているため、企業で働く社員に対して効果を発揮できる人材であると、判断してもらえます。
例文2:社会問題に目を向けた志望動機
看護師を目指していた頃に、日本では年間720億円分もの薬が廃棄されていることを知り、ショックを受けました。これだけ大きな損失を減らすために何ができるか?と考えた時に辿り着いたことが、病気の予防でした。
産業保健師として「自分の健康に責任を持つ」と言う自己管理の意識を広めていきたいと思っています。
この例文では、個人の経験ではなく社会問題に目を向けています。実際に大きな問題となっている医療費などに目を向けると共に、それを解決するために自分の仕事の目標を掲げている点も、責任感のある人物像のアピールに繋がります。
例文3 :企業にまつわる健康問題
企業で働く友人の中に、仕事のストレスから鬱病になってしまった人がいます。看護師として働いていた時にも、ストレスが原因で体調を崩し、病院に来る患者さんと接して来ました。自分にできることはないか?と真剣に向き合った時に、産業保健師を目指すことに決めました。
産業保健師として企業の中で働くことで、ストレスを感じやすい業務や環境を把握し、社員の皆さんと関わりながら、病気にならない健康管理を提供していきたいと思っています。
産業保健師は企業に属するため、企業内での健康管理に興味を持っていることをアピールすることができています。企業にとっても、雇用することで社員の健康を守ることができるだろうとイメージを与えることができ、また友人ではありますが、企業で働く人の実体験を盛り込んでいるため、説得力も感じられる志望動機です。