産業保健師ってどんな仕事？
『産業保健師』と聞くと、どのような仕事を思い浮かべますか？
産業保健師は、病院やクリニックなどで働く看護師とは異なり、企業で働く人々の健康をサポートする仕事です。実際にどのような仕事内容があるのか、一つずつチェックしてみましょう。
健康診断
健康診断は、産業保健師の仕事のメインとも言えるほど代表的な業務です。
対象者となる従業員に対して、健康診断のスケジュールや受診方法の案内文書を作成し、社内に伝達します。
採血、心電図、身体測定、問診などは外部の健康診断機関に委託することもありますが、その場合は検診機関と連絡を取り、スケジュールの調整などを行います。
健康診断が終了したあとは、検診結果を確認して、健康指導を行うこともあります。現在の健康状態を把握し、必要なアドバイスを与えることにより、会社で働く社員の健康を守ります。
また、個人的な健康指導だけでなく、データを活用し、集計・分析することで、社員向けの教育や研修、イベントの企画などを実施して、健康維持に対する意識の向上に努めます。
メンタルヘルスのサポート
近年は心の病を抱える社員も多く、メンタル的な問題も身体や業務に大きな影響を及ぼします。特に、残業が多い企業では、働き過ぎやプレッシャーによりストレスを抱えやすく、周囲が異変に気付いた時には手遅れになっていることも見受けれます。
そんな状況を作らないために、メンタル面をサポートすることも産業保健師の仕事です。
具体的には、社員からの相談を受けたり、人事担当者や産業医、臨床心理士などと連携して対応し、解決に向けて動きます。また、休職中の社員や復職したばかりの社員にも適切な支援を行い、ストレスを溜めすぎないようにアドバイスを送りながら、会社に貢献できるようにサポートします。
その他の業務
それ以外には、健康診断において産業医の面談日程の調整、同席しての記録などがあります。
また、新入社員に対しては、健康維持のためのセルフケアや研修、管理職に対するラインケア研修など、身体と心の両面に関する企画と実施、特定保健指導の実施、検診データの入力、集計、調査、分析を行います。
たとえば、健康維持のためのイベントとしては、ウォーキングラリーや禁煙プログラムなど、ただ健康を意識させるだけではなく、誰もが楽しんで積極的に取り組むことができるイベントを企画するのも、産業保健師の役割の一つです。
