産業保健師の仕事内容とは?
産業保健師は企業に駐在する保健師で、働く社員の健康管理や指導を行います。
多くの企業では、1企業に1人の産業保健師なので、1人で地道に業務を進めます。具体的に企業でどのような仕事をするのか?をチェックしていきましょう。
社員の健康診断
社員の健康診断は基本的に産業保健師が企画します。
実際に健康診断を行うのは医師や看護師ですが、産業保健師は医療機関と連携を図って、円滑な健康診断が行われるように、具体的なスケジュールなどを計画します。
そのため、産業保健師には専門知識だけではなく、コミュニケーション能力とスケジュール管理能力が必要とされます。
また、健康診断が終わったら、診断結果を分析し、必要に応じて社員へフィードバックならびに健康指導を行います。
健康指導のための資料作成なども産業保健師の仕事です。
メンタルヘルスチェック
企業で働く社員は人間関係だけではなく、ノルマや査定など様々なストレスを抱えています。
そのため、多くの企業では身体的な健康診断の他に、メンタルヘルスチェックも行っています。メンタルヘルスチェックを行うことで、ストレスによる病気を予防し、自殺や過労死を避けることができます。
また、社員の定着率を上げるためにも、メンタルヘルスチェックや精神的なケアは必要とされています。
産業保健師は、時に必要だと思われる社員に対して、ストレス解消の対策などを持ちかけ、必要ならば心療内科などの診察を勧めることもあります。
過労対策
厚生労働省の掲げる「働き方改革」で、残業の上限は月45時間までとされていますが、残念ながら守られていない企業が多く、また守られていても「残業は禁止」と通達する一方で、業務は増え、社員の負担は減るどころか、余計に追い詰められているケースもあります。
長時間勤務や過度の緊張が長く続いてしまうことは、心身の健康を損ねる原因にもなります。
産業保健師は、長時間労働や過労に該当する社員と面談を行い、実情と問題点を企業に伝えます。健康診断やメンタルヘルス(ストレスチェック)だけでは守り切れない環境的な要因を浮き彫りにし、企業と連携しながら改善していきます。
緊急時の対応
産業保健師は健康診断やメンタルヘルスを通した予防や健康促進だけではなりません。
発熱やケガなど、緊急時の場合は応急処置を行い、必要に応じて産業医への相談や医療機関への搬送を行います。頻度は少ないかもしれませんが、いざという時に瞬時に対応できる能力も必要とされています。
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