産業保健師によるメンタルヘルス対策

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●メンタルヘルス対策

産業保健師の役割の2つ目はメンタルヘルス対策です。企業のサービスが一次産業から二次産業、三次産業へと高度化していくに連れて、身体的ではなく精神面のケアの重要度がどんどん増しています。また、高度成長期のように共通のモチベーション(モノが欲しい、稼ぎたい、出世したい)を持ちにくい「成熟社会」と呼ばれる現代は「幸せの形は人それぞれ」ですから、各個人により大きく異なる内面のケアが非常に重要になります。

会社員のメンタルケア

 

具体的なメンタルケアの流れとしては、多くが本人からの依頼により始まります。しかし、本人が精神的なケアを必要としていると認識出来ていない場合がありますので、産業看護師が自ら把握出来るよう努めることも重要です。そのために、定期的な健康診断の後の面談、職場訪問、チェックシートの利用などで早期に発見してあげることも重要です。また、普段の業務やその合間にも情報が集まるように、各部署のキーマンと関係を気付くことや、談話室やランチで社員さんや各部署の雰囲気をつかむ努力をする必要もあるでしょう。

 

私の経験でしかありまえんが、一度精神的にダメージを受けてしまった場合、通常通り復帰するのは想像以上に難しいものです。元の職場に戻ったときに周りからどういった扱いを受けるのか不安になりますし、運良く私のように他の職場に移れた場合でも、また同じようなトラブルにならないかとても不安になってしまいます。ですので、一般的には職場に復帰する前後は産業保健師さんや産業医さんがマメに連絡を取って円滑に復帰を支援させてあげる必要があります。

また、現在では勤務や欠勤状況などをビッグデータで分析し、前兆を把握するサービスなども出てきており、外部のサービスを上手に活用することも求められるでしょう。

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