有料老人ホームの看護業務 その2

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こんにちは、ハナコです。

この週末はとても暖かくて、過ごしやすかったですね。
外に出て思いっきり羽を伸ばせた方もいらっしゃったのではないでしょうか?

さて前回の【有料老人ホームの看護業務 その1】に続き、様々な介護施設とその中で働く看護師さんのお仕事についてご紹介していきたいと思います。

 

公的な施設について

前回は民間企業が運営する、有料老人ホームについてご案内しました。

今回は民間ではない、公的な施設についていくつかご紹介したいと思います。

介護老人保健施設

老健と略して呼ばれることが多い施設。
運営母体が医療機関であることも多い施設です。なぜなら老健の施設長は医師だからです。
日勤帯のみですが、医師が常駐しております。医師常駐の唯一の施設が老健ということになります。

つまり…施設の中で、唯一医療行為が行えるということですね。
そうなると施設の中でも医療度が高く、介護度も高いことが多いとも言えるわけです。
老健施設の中には、医療療養病棟とほとんど変わらない利用者さんが多いなんて施設もあります。

要介護1以上であることが、入居条件となっております。
病院と在宅の間に、リハビリを行うことを目的にされている施設で3ヶ月間の入居期間が設けられています。リハビリスタッフも多く在籍しており、リハビリも盛んに行われています。

しかし実際は寝たきりの方も多く、老健施設を転々としている利用者様もいらっしゃるそうです。
自宅に戻れる方が少なく、実際は特養など終の棲家になる施設に転院することも多いです。

働く看護師さんは、基本的に夜勤があり病院のように2交代を実施している施設が多いのです。
夜間は医師が不在のため、医師のオンコール体制となっております。
老健施設は80~100名程度の施設が多く見られ、夜勤帯は40~50名に対して介護1~2名ずつ、看護師は80~100名に対して1名の体制となります。
病棟で働く看護師さんには、100名を看護師1名ってどうゆうこと!?と衝撃を受けることと思います。
しかし介護さんが手厚く配置されているため、医療療養型病棟よりは介護業務の比重が少なく楽という看護師さんもいらっしゃいます。

医療度も要介護度も高めであることから、介護施設の中では一番医療現場に近いという施設になるでしょう。

 

特別養護老人ホーム

社会福祉法人が運営していることが多い施設で、待機が一番多いのがこちらの特別養護老人ホームとなります。

特別養護老人ホームは終の棲家となることも多く、多くの利用者様のお看取りもしています。
医師は常駐しておらず、往診医のオンコール体制をしいている施設が多いです。

在宅かつ積極的な医療を施す場ではないため、必要最低限の医療処置と、ケアが行われています。
要介護度3以上が入居条件となります。車椅子の方が2割り程度で、寝たきりの方も大変多く入居されております。
そうなると介護業務も増え、看護師さんの中でも医療よりも介護がお好きな方に向いている施設です。

生活保護の方も受け入れている施設があるなど、有料老人ホームとは違う雰囲気があります。

看護師業務の医療処置は胃ろう、経管栄養など有料老人ホームや老健と大きな変わりはありません。
しかし働き方が老健とは異なり、看護師さんは日勤帯のみ常駐となっております。
夜間帯は看護師のオンコール体制で、急変時などは電話で施設からの呼び出しがあります。
ただ穏やかに、徐々にADLが落ちてくることもあるため、急変でオンコール対応が頻回にあるという施設は少ないです。
看護師の出勤については、お看取りの時としている施設も多く見受けられます。

近年特養も従来型とユニット型と分けられております。従来型とは多床室で、いわゆる見慣れた施設の雰囲気。
ユニット型とは、少人数(おおよそ10名前後)を1つのユニットとして生活をともにすることで、コミュニケーションを高める目的とされており、近年はユニット型に移行が進んでおります。
ユニット型と従来型で、看護師の業務が異なるか?と言われれば、厳密に大きな違いはありません。しかしユニット型の場合、ユニットの分だけ空間的な区切りがあるため看護師の導線が悪いことがあったり、業務が煩雑化することがあり得手不得手があるようです。

 

企業が運営する有料老人ホームの場合、筆記試験や面談回数が複数回行われるホームも少なくありません。
近年は面談回数が増えると、看護師採用が困難になる…と、1回の面接に集約されていることがあります。
一方公的施設に該当する老健や特養では、病院の面談と似た雰囲気もあります。

施設によって面談の対策も異なりますので、詳しくは看護師のコンサルタントに相談してみましょう。

 

byハナコ

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